イアン・ニュートンプロジェクトのメモ Ian Newton/Migration Ecology of Birds
の部屋
各章ごとに分担者を決めて、
@かんたんなその章の考えを知ることができるレジメ
A掲載文献やテーマとなっているウェブサイトの紹介
B東アジア地域(含むオーストラリア地域)における調査の文献情報やメモ
を作成して、この分野の考えの理解を深める。
イアン・ニュートン(Ian Newton)による「鳥類の渡り生態」The Migration Ecology
of Birdsが出版された(英国では今年(2008年)だが、米国では昨年末に出版されてる)。分厚い(985ページ)ハードカバーの本で、表紙はツバメの絵である。
Ian Newtonは英国の鳥類学者で、昔はアトリ科の鳥の本を出していて、その後、猛禽類の個体群生態など多くの本を出版している。
この本は国内の洋書販売サイトでも扱っている(\10700ほど)
以下の情報では、67.64ドル。
現在の円高だと、1ドル=90.68円(2008年12月28日現在)
67.64×90.68=6133円。航空便代を入れても結構安い。
http://www.amazon.com/Migration-Ecology-Birds-Ian-Newton/dp/0125173679
ところで、あと14.99ドル払うと、ウェブ版の本が利用できるという特典がある。
詳細の説明は上記サイトからUpgrade this book See detailsをクリック。
書評
http://www.amazon.com/Migration-Ecology-Birds-Ian-Newton/dp/0125173679
By Markus Jais
(以下 意訳)
これは鳥の渡りについての確かな本で、出現が何年も待たれていた本です。とても読みやすく、しかもきちんと科学的スタイルで書かれています。掲載されている情報量には驚きます。著者は彼の課題をどう書いて説明すべきかを真に理解しています。私は各章を賞賛しつづけることはもちろんできますが、むしろこの本は鳥の渡りに関心を持つ全てのバーダーや鳥類学者が持つべき本だと推奨することにしました。
イアン・ニュートン(2008)「鳥類の渡り生態」Academic Press
http://www.amazon.com/gp/reader/0125173679/ref=sib_dp_pt#reader-link
序言
この本の主たる強調点は、今まであまり注目されていなかった渡りの生態学的側面。
この本の5部に分けた構成の説明(目次参照)。
本書の対象者。参考文献は2500以上。引用は主たるものに抑える。
謝辞
目次
第1章 はじめに
鳥は長距離の渡りを可能とする体を持っている。
鳥の移動タイプ
留鳥性と渡り性。後者について幅広いとらえかたをする人もいるので、鳥の移動を以下の6タイプに分ける。
1)毎日の決まった移動 営巣地や塒地と採食地間の移動とか、距離はさまざま
2)一方向の、分散移動。巣立ち後の分散、成鳥の営巣場所の移動(繁殖分散)、非繁殖分散・越冬分散
3)渡り
4)分散的渡り 緯度の変化はあまりない。山の上下など。(いわゆる漂鳥的移動)
5)侵入(侵入的渡り)
6)放浪
同じ種がこれらのタイプをあわせもつ場合もある。
第2章 研究法
第1部 渡りの過程
第3章 渡りの飛翔
第4章 天候の影響と他の側面
第5章 飛翔のための栄養補給
第6章 途方もない旅
第7章 猛禽類と他のソアリングする鳥類
第8章 旅の速度と期間
第9章 ルートの発見
第10章 迷行
第2部 渡りの時期決定と調整
第11章 年内のサイクル
第12章 調整機構
第3部 長距離規模の渡りのパターン
第13章 地理的パターン
第14章 繁殖域の季節的占有
第15章 渡りにおける性と齢による違い
第16章 渡りの主題による変奏
第17章 帰還と分散
第18章 侵入的渡り:森林性種子食鳥
第19章 侵入的渡り:フクロウ類、猛禽類、そしてガンカモ類
第4部 移動パターンの進化
第20章 進化的側面
第21章 鳥の渡りの最近の変化
第22章 生物地理的遺産
第23章 分布パターン
第5部 渡りのシステムと個体群制御
第24章 旧北区−アフリカ熱帯区 渡りシステム
第25章 新北区−新熱帯区 渡りシステム
第26章 個体群制御−繁殖域および越冬域
第27章 個体群制御−中継地における状況
第28章 渡り個体の大量死
用語集
参考文献
索引
Ian NewtonのProfile情報