冠島調査研究会   
   Kyoto Kanmuri Island Research Group
       2011年7月12日オープン
      2017年8月17日更新
(11月日の大阪自然史フェスティバル2017のブース展示に向けて課題列挙)
      2016年3月25日更新
(オオミズナギドリ調査マニュアル、オオミズナギドリ成鳥フェルト人形、黒田幼鳥識別報告へのリンク追加)
       2016年8月3日更新(オオミズナギドリの性判別論文、冠島の植生に関する論文へのリンクの追加)、構成の変更
       2016年10月5日更新(他の地域のオオミズナギドリのコロニー情報へのリンクを追加)
       2016年12月15日更新(一番最後に月刊海洋のオオミズナギドリ特集号について紹介)
       2017年3月2日更新(ホネホネサミット2017に行って考えたことを追加)
      2017年5月10日更新
(冠島調査マニュアル2017を追加)
      2017年5月28日更新
(モニ1000海鳥昨年度報告に冠島ではじめてイノシシが確認されたことを紹介)
       English Information for foreign visitors 
       Reserch on Kanmurijima(Lena Wiest)
      Wiest, Lena(2016)Reserch on Kanmurijima. Alula 53:48-70.
            Lenarep2016.pdf へのリンク


                                           Illustration and text by Jun UEDA
このサイトのQRコード               
 
http://larus.c.ooco.jp/KANMURI.htm

冠島調査研究会が会の正式名称ですが、京都府外では冠島といっても判らない人が多いので、京都・冠島調査研究会と表記します。英名もそれにしたがって表記します。


冠島調査研究会について
冠島調査研究会の現在の活動について
ニュースや記事
冠島調査研究会への連絡先
リンク
他の地域のオオミズナギドリコロニーへのリンク
オオミズナギドリとホネホネサミット2017
  2017年2月11〜12日大阪市立自然史博物館第4回ホネホネサミットで、オオミズナギドリの骨展示をしている
 団体ブースが複数あったのでオオナギの骨がらみの情報提供ができないかと考えた(一部完成)
大阪自然史フェスティバル2017(11月18日19日)におけるブース展示 (まだ構想編)

冠島調査研究会について
 冠島調査研究会は、戦後長期にわたって舞鶴市冠島オオミズナギドリの調査をしていた京都府舞鶴市東舞鶴高校長の吉田直敏(敬称略)が、退職時に、関係機関との連携を計りつつ調査を継続する目的で、吉田を会長として1980年頃に結成されました。
 その詳細は以下の本をごらんください。 
 吉田直敏(1981)樹に登る海鳥.汐文社. 
 また以下のPDFファイルをごらんください。
 吉田直敏のオオミズナギドリの論文のPDF
吉田直敏(1962)舞鶴市冠島におけるオオミズナギドリの生態.鳥(17):83-108.
吉田直敏(1973)近畿地方における最近10カ年のオオミズナギドリの迷行落下(1962〜1971) .鳥(22):60-66.
 吉田が1989年2月14日に逝去した後、成田稔が会長を引き継ぎ(成田は2014年9月28日90歳で逝去)、
2011年4月2日より須川恒(京都市在)が新会長となっています(副会長および事務局(会計)は狩野清貴(宮津市在))です。

冠島基本3点資料
 冠島のオオミズナギドリに関する基本3点資料としては、上記の吉田直敏(1981)樹に登る海鳥.汐文社.以外に
以下の2冊があります。
岡本文良(1972)冠島のオオミズナギドリ―ふしぎな鳥の世界をさぐる (少年少女ノンフィクション8).小峰書店.
  吉田直敏氏のオオミズナギドリの生活史探索の物語です。地元の漁師のオオミズナギドリが冬もいると
いう指摘を否定するために冬期に島に渡り、夜にもぬけの空であることを確認しています。
丹信実(1956)京都府冠島の生物.平安学園教育研究会.
  (丹信実(1977)オオミズナギドリと冠島.天声社.として再版されています)。
  丹は1928年から1956年に17回通算94日冠島に滞在して生物地理学的調査をしました。
 オオミズナギドリの一日の生活を生き生きとした絵を使って描いています。
  
なお、冠島のオオミズナギドリの生活史と標識調査の結果を以下にまとめています。
須川恒(2006)冠島とオオミズナギドリ−生活史と標識調査.ALULA(No.33,2006秋号):24-29.
Oonagi2006.pdf へのリンク
イラストは冠島にながくかかわっている吉田静佳さんの協力を得ています。

            図 京都府舞鶴市冠島・沓島の位置

冠島調査研究会の現在の活動について
1)舞鶴市教育委員会主催の調査への参加 
  設立当時から重要な活動は、地域指定されている天然記念物の冠島の管理者である舞鶴市教育委員会社会教育課(現在は文化振興課文化財係が担当)主催の調査に参加して、オオミズナギドリの帰島状況、継続的な標識調査や、さまざまな生物の調査を行うことです。例年、5〜6月および8月に、金曜発、月曜帰りの3泊4日のキャンプによる調査をします。輸送は、舞鶴の海上自衛隊による協力を得ています(1971年から継続的に支援を受けています)。
 オオミズナギドリへの標識調査のマニュアルは以下
Sugawa2006OonagiManual.pdf へのリンク
   上記は2006年のもので、金属足環番号の速見表が既に出てこない番号を多く含むので以下の改訂版を作製(2017年5月10日NEW !)
KANMIZ2017.pdf へのリンク 2017年以降の調査者はこれを印刷して持参すること!

 冠島の定期調査の結果は、調査終了後に隊内における記者会見で概要を説明し、冠島調査研究会から報告書として毎年舞鶴市(現在は文化振興課)に提出しています。
 冠島および付近の海域で確認された鳥類リスト(2003〜2010年のまとめ) 
 Kanmuribirds.pdf へのリンク(2010年冠島調査研究会冠島調査報告(冠島調査研究会 舞鶴市社会教育課へ提出)(p5〜7))
 また1984年〜2010年までの標識情報をデータベースファイルにまとめて、冠島におけるオオミズナギドリの定着性についての分析をはじめており日本鳥類標識協会大会などの場で発表しています。
 日本鳥類標識協会大会
 http://birdbanding-assn.jp/J04_convention/taikai.htm
 2011年協会大会講演要旨
http://birdbanding-assn.jp/J04_convention/2011/2011taikaiyoushi10.htm
 同趣旨の発表を日本生態学会第59回大会でも発表(後述)。またさらに分析した結果を
海外雑誌に投稿して受理されました(後述)。
 2012年4月に冠島のオオミズナギドリによって国内最長寿記録が更新されました(後述)。

2)モニタリング1000海鳥調査などの全国の海鳥営巣地調査への参加協力。モニタリング1000海鳥調査は、環境省が企画し、山階鳥類研究所保全研究室が事務局となって全国の研究者の協力によって、主要な海鳥繁殖地の継続的な調査が行われています。2007年より当会会員が協力して冠島、沓島の調査をすすめています。 ここ数年の調査によって、沓島のヒメクロウミツバメが日本国内で最大の集団営巣地であることが判明し、これらの成果を以下に公表しました。
 http://www.marineornithology.org/PDF/38_2/38_2_133-136.pdf
 また、2010年のモニタリング1000海鳥調査によって、沓島の一部でカンムリウミスズメが営巣していることがほぼ35年ぶりに確認されました。
 モニタリング1000の調査結果は以下のモニタリング1000海鳥調査報告サイトからH19〜26(2007〜2014年)のものが読めます。NEW!
 冠島・沓島が調査に含まれている年度はH19(2007年) 、H22(2010年)、H25(2013年) であり、第2期取りまとめ報告でもまとめられています。
 H28(2016年)の報告もでました(NEW !)。
 http://www.biodic.go.jp/moni1000/findings/reports/
   H19報告 2007年 p70-78
   H22報告 2010年 p53-66
   H25報告 2013年 p57-70
   第2期とりまとめ(2015) 冠島・沓島はp16-17  それ以外にさまざまな視点のまとめがある
   H28報告 2016年 p111-126  ← NEW !
         この報告中に2016年8月19日に自動カメラで冠島初のイノシシが撮影されたことを紹介
         (p125に撮影された写真が掲載されている)。

   30サイトの調査地の中でオオミズナギドリの営巣コロニーは12都道府県 16サイトの28島。
   繁殖阻害要因(大型ネズミ類、ノネコ、ヤギ、ウサギ、イタチなど)が多くの島で認められている。大型ネズミ類(ドブネズミ・クマネズミ)
   は冠島を含め12島で確認されている。p27にオオミズナギドリの19島における調査結果がまとめられている。
   岡奈理子(2004)オオミズナギドリの繁殖島と繁殖個体数規模、および海域、表層水温との関係. 山階鳥類学雑誌 35:164-188.
   によれば、オオミミズナギドリは98島(韓国・ロシアを含む)で繁殖している。

   スキラに笑われた話 1982年オーストラリア・タスマニアでハシボソミズナギドリの調査をしている
生物学者E.スキラ氏が日豪基金で来日し冠島と三重県大島のオオミズナギドリのコロニーを案内した。
当時は、日本のオオミズナギドリのコロニーがどれだけあるのか紹介ができない状況だった。
   Sugawa2010OoshimaSkira.pdf へのリンク

3)バイオロギング研究への参加協力。近年、さまざまなバイオロギング調査によって海鳥の生態や渡りの解明がすすんでいます。2009年には京都府立大の支援を受け、山階鳥類研究所と協力してアルゴス型衛星発信機をオオミズナギドリに装着することによって、繁殖期の採食海域がはじめて明らかになりました(後述)。
 今後これらの研究に参加協力することによって冠島で営巣するオオミズナギドリの生態解明をします。
 
4)冠島・沓島の保護活動や啓発活動への参加協力
 オオミズナギドリ、カンムリウミスズメ、ヒメクロウミツバメといった海鳥の集団営巣地の価値は、かならずしも地元に理解されているわけではありません。私たちは、調査の結果明らかになったこれらの種の生態をの魅力と生息地の価値を、多くの人々に伝え、また行政による保護施策を支援していきたいと思っています。 
 1997年1月に日本海でナホトカ号重油事故が発生しました。冠島調査研究会としても現地の状況把握などに協力しました。
冠島・沓島について、オオミズナギドリなどについて報道や行政からの問い合わせも多く、急遽まとめた情報を、
ウミスズメvol13(日本ウミスズメ類研究会(Japan Alcid Society)会報  1997年1月27日発行) p8-12に掲載しました。
(深刻な重油事故に対応する海鳥研究者の緊迫する経過が記録されています)

オオミズナギドリの成鳥と幼鳥はどう識別するか
  オオミズナギドリが陸上で保護されることがよくあり、保護個体が成鳥かその年うまれの幼鳥か
を知ることが必要となります。成鳥や幼鳥かの識別は羽衣やそのほかの特徴で識別できます。
写真も掲載されている黒田長久氏の論文へのリンクは以下です。
黒田長久(1966)オオミズナギドリの関東への大量迷行について.山階鳥類研究所研究報告
 幼鳥は、黒い羽毛の白縁が全部にあって美しいです。成鳥の白縁は途切れているものが多く、白黒まだらな感じです。
幼鳥は鼻孔がやわらかいです。成鳥は硬いです。

「雄鳴き」個体は雄で、「雌鳴き」個体は雌と何故言えるのか?
  オオミズナギドリの標識調査の際には、性別の欄に、「雄鳴き」をした個体は
雄、「雌鳴き」をした個体は雌と記入しています。でも、なぜ雄鳴き個体は雄、
雌鳴き個体は雌と言えるのか、しっかりした根拠がないことに気づき、その
根拠を求める研究をはじめました。
・須川 恒・有馬浩史 (2002)オオミズナギドリにおけ
るマウント行動の上下と鳴声の高さにおける相関性.
日本鳥類標識協会誌 16 (2): 43-46.
 オオミズナギドリの「雄鳴き」「雌鳴き」で雌雄が判別できる根拠を検討した。
マウント行動の際に上に乗る個体は全て「雄鳴き」個体で、乗っかられる下に
いる個体は「雌鳴き」をする個体が多かったが、「雄鳴き」をする個体も少数いた。
 マウント行動からみて、「雄鳴き」をするのは雄、「雌鳴き」をするのは雌と
考えられるが、「雄鳴き」のの下に「雄鳴き」個体が少数いた点について説明を
試みた。

・オオミズナギドリの鳴き声による雌雄判別と体のサイズ(日本鳥学会誌掲載)
 有馬浩史・須川恒(2004)
 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjo1986/53/1/53_1_40/_article/-char/ja/
 「雄鳴き」個体と「雌鳴き」個体の体サイズを複数の部位で測定したところ、
雄は大型で、雌が小型であり、精度のよい判別関数を作成することができた。

Arima H, Oka N, Baba Y, Sugawa H & Ota T.(2014)Gender identification by calls of
the Streaked Shearwater examined by CHD genes. Ornithological Science 13:9-17.
 CHD遺伝子で性判定をしたところ、雄は「雄鳴き」をして大型で、雌は「雌鳴き」をして
小型であることが確認されました。

ニュースや記事
より
冠島のオオミズナギドリはどれだけ長生きしているのか?
・冠島で標識したオオミズナギドリがボルネオで回収され、国内最長寿個体とわかりました。
 アルラ誌掲載の紹介文 (2012年春号)
 
 京都新聞の記事(2012年4月26日掲載)
 http://www.kyoto-np.co.jp/environment/article/20120426000025
  「野鳥の国内最長寿を更新 冠島のオオミズナギドリ」
  「今年1月にマレーシアで保護されたオオミズナギドリが、1975年に京都府舞鶴市沖の冠島で標識の足輪を付けた個体であることがこのほど分かった。標識調査をする山階鳥類研究所(千葉県)によると、標識から確認できる生存期間36年8カ月は、日本で標識を付けた野鳥の最長寿という。」
  環境省生物多様性センターのニュース
冠島のオオミズナギドリはどこで越冬しているのか?
 オオミズナギドリへの標識個体の回収記録によって、オオミズナギドリは、オーストラリア北部からフィリッピン海域に至る
海域で越冬していることが判りました。しかし詳細は移動経路や移動時期、越冬海域は不明なままでしたが、
近年新しい手法で解明されつつあります。

冠島で装着したジオロケータ装置により越冬海域や春秋の渡りの生態が解明され新聞報道されました New!
 須川恒(2013)京都府冠島におけるオオミズナギドリのジオロケータ調査結果の新聞報道の経過.ALULA(No.46,2013春号):28-31.
Sugawa2013.pdf へのリンク
 山本誉士(2013)冠島でオオミズナギドリに装着したジオロケータで判明した越冬海域の一例(プレスリリースおよび追記).ALULA(No.46,2013春号):32-35.
Yamamoto2013.pdf へのリンク



・日本生態学会大会(ESJ59:2012年3月17〜21日龍谷大学瀬田学舎)における冠島関係やミズナギドリ関係の発表の要旨
 一般講演(口頭発表) K2-14 (Oral presentation)
 オオミズナギドリの集団営巣地における定着性
 *須川恒(龍谷大学深草学舎),狩野清貴(網野高校間人分校)
 http://www.esj.ne.jp/meeting/abst/59/K2-14.html

 一般講演(ポスター発表) P2-249J (Poster presentation)
対馬暖流南域で子育てするオオミズナギドリ親の採食行動と海洋環境
*岡 奈理子(山階鳥類研究所)・狩野清貴(網野高校)・平井正志(京都府立大)・大城明夫(日本標識協会)
 http://www.esj.ne.jp/meeting/abst/59/P2-249J.html

 一般講演(口頭発表) G2-15 (Oral presentation)
 絶滅を疑われていたBryan's Shearwaterはオガサワラヒメミズナギドリとして生き残っていた!
 *川上和人(森林総研),江田真毅(鳥取大),堀越和夫,鈴木創,千葉勇人(小笠原自然文化研),平岡考(山階鳥研)
 http://www.esj.ne.jp/meeting/abst/59/G2-15.html

・以下のシンポジウムの一部として狩野清貴副会長が冠島の調査について報告をしました。
2011 京都府立大学公開シンポジウム
兼 平成23年度京都府立大学地域貢献型特別研究
京都府北部の生物多様性の解明と保全、
ならびに 地域学術情報の集積と探求拠点の構築に関する研究成果発表会
京都府北部における地域学術情報の集積と探究拠点〜自然系博物館への期待
日 時: 2011年12月17日(土)
場 所: 京都府立舞鶴勤労者福祉会館 4階多目的ホール
 第一部 <平成23年度京都府立大学地域貢献型特別研究成果報告>
・舞鶴市(冠島)のオオミズナギドリ: 狩野 清貴(網野高等学校間人分校教諭)
主催:京都府立大学

・オオミズナギドリの生活史と標識調査(20021030日に舞鶴市西公民館主催の郷土史講座として
『冠島とオオミズナギドリについて』講演した。その際に作成した吉田静佳さん作成のイラストなどを含む講演内容
) 


Marine Ornithology(海洋鳥類学) 42巻1号 2014年4月号
のP11-15 に、以下の論文が掲載されWebから読むことができます。 New

LONG-TERM TRENDS IN BREEDING SITE FIDELITY
OF STREAKED SHEARWATER CALONECTRIS LEUCOMELAS
HISASHI SUGAWA, KIYOTAKA KARINO, AKIO OHSHIRO & MASASHI HIRAI1,
.Marine Ornithology 42(1):11-15.
http://www.marineornithology.org/PDF/42_1/42_1_11-15.pdf
 日本語要旨は以下です。
オオミズナギドリの繁殖帰還性における長期的傾向
 須川恒1、狩野清貴1、大城明夫1、平井正志1・2
 1日本鳥類標識協会 2京都府立大学
             要 旨より
 日本海の冠島(E 135 26’, N 35 40’)にあるオオミズナギドリの繁殖コロニーにおける帰還性を
1986年から2010年の26年間の標識調査記録に基づいて分析しました。コロニーに二つの調査地を設定し、
最初に放鳥した場所への帰還性を調べました。ほとんどは最初に放鳥した調査地へ帰還し、他の調査地
へ帰還する率は極めてわずか(0.007% と0.002%)でした。
 帰還性を調査地Aにおける10×10mグリッドを用いてさらに分析しました。帰還する個体は高い帰還性を
示しました。帰還した総個体のうち最初に放鳥した場所から10mの範囲内へ帰還する率を帰還指数と定義
しました。この調査期間に帰還した4151個の記録に基づき、帰還指数は0.73と計算できました。この指数は放鳥
時と帰還時の期間が増加してもほとんど変化しませんでした。20年たっても、オオミズナギドリは最初に放鳥
した場所に戻ってきましたた。指数は0.54から0.81へと変動し、調査期間中にわずかに増加する傾向がありました。
 (論議の中で、なぜこのように経年的に帰還指数が増加するかを考察し、もし巣穴密度が少ない
という情報があれば(論文執筆時にはわかりませんでしたが)巣内競争の減少で説明できるかもしれないと
述べました)。
  

表紙は冠島で撮影されたオオミズナギドリです。
   (写真提供 須川恒) 
http://www.marineornithology.org/PDF/42_1/42_1_FrontCover.pdf

 この論文が以下のサイトで「No place quite like home やっぱりわが家が一番」
というタイトルで紹介されました。
  ミズナギドリ類保護の国際的協約のサイト
 このサイトは、ボン条約(渡り性の動物保護のための国際条約;日本はまだ加盟していない)にもとづく
アホウドリ類やウミツバメ類保護のための国際協約のサイトです。
毎日のニュースを読むとミズナギドリ類を通して渡り性の動物に関するボン条約のひろがりが判ってきます。
 ボン条約のサイト http://www.cms.int/
 2014年4月に日本の国会でのボン条約に触れた質疑  もとはこれ
 No place like home シリアの子供たちを救おうとの動画

2014年8月第26回国際鳥類学会議(IOC 立教大)で幼鳥の帰還についての
ポスター発表を行いました。また、このポスター発表の経過について2015年度
日本鳥類標識協会大会(札幌)で発表しました。
 オオミズナギドリの幼鳥から見える「やっぱりふるさとが一番」
   須川恒・狩野清貴・米田重玄・平井正志
  


須川恒(2016)京都府・冠島のオオミズナギドリの巣穴数の35年後の変化.ALULA(No.52,2016春号):26-30.
Sugawa2016OonagiSuanaALula.pdf へのリンク

冠島の植生に関する論文(オオミズナギドリの撹乱による植生への影響)
1) 前迫ゆりさんの論文

Maesako,Yuri.1999.Impacts of streaked shearwater (Calonectris leucomelas) on tree seedling regeneration in a warm-temperate evergreen forest on Kanmurijima Island, Japan.Plant Ecology (Kluwer Academic Publishers) 145: 183-190.
(初期更新過程におけるオオミズナギドリの影響を明らかにした.森林に実験区を設定し,実生の生残調査を行った結果,林冠構成種であるタブノキと先駆種であるアカメガシワの発生には攪乱が大きく関与しないが,死亡率に海鳥の攪乱が大きく関わることが明らかにされた.海鳥と森林との相互作用を明確にした研究である.)

Maesako,Yuri.1999.Relationships of burrow-nesting of Streaked Shearwater (Calonectris leucomelas) to the Vegetation on Biro Island, Southwestern Japan.Vegetation Science16: 149-158.
(本研究は太平洋側に位置する高知県びろう島での野外調査をもとに,海鳥の営巣活動による植生の生態的特徴を解析したものである.さらに他の島嶼植生との種多様性比較を行うことによって,海鳥の植生への影響を明確にした植物?動物相互作用の研究である.)

前迫ゆり.1985.オオミズナギドリの影響下における冠島のタブノキ林の群落構造. 日本生態学会誌 35: 387-400
(オオミズナギドリは繁殖のために春に日本にわたり,秋に南方に戻る海鳥である.この鳥は樹上ではなく,多くの場合,土に穴を掘って営巣する土中営巣姓の海鳥という点でとくに植物群落との関係が深い.論文では島嶼という孤立環境下において、海鳥の林床攪乱が照葉樹林の種組成及び維持・更新過程にどのように影響を及ぼすかという視点から、植物生態学的な調査・解析した.天然記念物にも指定されて海鳥と照葉樹林との相互作用を論じた.)

2)その他の方のもの

京都府冠島におけるオオミズナギドリ影響下の森林の群落構造
糟谷信彦・竹内さゆり・吉安裕・中尾史郎(2012)
京都府立大学学術報告「生命環境学」 64号:1-7.

オオミズナギドリの重要性を普及・啓発するコーナー


オオミズナギドリグッズ       

                                   
オオミズナギドリの雛の毛糸でつくるぬいぐるみ


オオミズナギドリの成鳥のかわいいフェルト人形(小さいです)
(後ろはメジロ)いずれも作成はおおなぎ屋さん

オオミズナギドリのモビール、オオミズナギドリの歌

オオミズナギドリのモビールをつくろう
2008(平成20)727()
講師 田主誠氏(舞鶴市出身、美術家・国立民族学博物館共同研究員)
形態:全長50p、翼開帳120p
・オオミズナギドリの歌「勇気を出して〜オオミズナギドリによせて〜
舞鶴市民新聞 2008107
舞鶴出身の版画家、田主さんが作詞・作曲
「舞鶴出身の版画家、田主誠さん(65)=茨木市=が、自ら作詞・作曲した
「勇気を出して〜オオミズナギドリによせて〜」を大浦小学校(木下きく枝校長)
にプレゼントし、10月6日、同校を訪れた田主さんの前で6年生20人が合唱
をして披露した。  冠島でのオオミズナギドリ調査に同行した田主さんは、鳥
たちが一生懸命に空を飛ぶ姿に打たれ、鳥や島の素晴らしさを歌で伝え、故郷に誇り
を持ってもらおうと、冠島と関係する地域を校区にする大浦小に曲を贈った。苦手な
木登りをして翼を広げて海面を滑降する姿を、約3カ月かけ2番までの歌詞にした。
  6年生たちは鳥が風に乗って飛ぶように伸びやかな声で歌い、指揮をした田主
さんを感激させた。
61日の老人島神社の)厳かな神事のあと、版画家の田主誠さん作詞作曲の歌 『勇気を出して〜オオミズナギドリによせて〜』を、地元の大浦小学校の生徒さんたち が合唱。神社に奉納されました<写真3枚目>。こどもたちの清らかな歌声が神社 に響きました。20090603日 吉田静佳さんのブログより

今後に向けて重要な課題
1)ドブネズミの影響に注目する
  冠島においてドブネズミがオオミズナギドリの繁殖に深刻な影響を与えているかどうか、
本格的調査をすべきかどうかを探るための調査が必要です。かなり重要でありそうだとの
結論が出てくれば本格的調査を実施し、ドブネズミ個体群の制御を考えていく必要が
あります。冠島程度の規模の島でドブネズミを根絶する手法は、海外の事例などがあります。
 冠島から2.4q離れた沓島には現在ドブネズミの侵入はなく、カンムリウミスズメ
やヒメクロウミツバメなど希少海鳥が営巣しています。ドブネズミが侵入すれば深刻な影響を与える
ことが、他の島の事例などから考えられます。冠島のドブネズミに注目することは、沓島の海鳥を
保護する観点からも大切です。
2)オオミズナギドリの個体群調査を継続する
  長期的に継続されているオオミズナギドリの標識調査をさらに継続することが必要です。
個体群の実態が把握できる質的に高い情報が蓄積されています。
ドブネズミが根絶された場合、個体群の特性がどう変化するかを把握することが注目されます。
3)京都府の鳥オオミズナギドリの魅力と冠島の生物多様性の価値を普及する
  京都府には現在はない自然系博物館を設置し、その中で京都府の鳥である
オオミズナギドリの重要性をアピールする展示や活動をおこなうことが必要です。
自然系博物館に、オオミズナギドリの調査を継続的に支援できる学芸員や
研究者の存在がいることで継続的な調査活動も続けていくことができます
(自然系博物館がないと、自然系の多くの分野でもそうですが若い人の参加が限られ、
得られた資料は蓄積されず、活用されず生物多様性を活かした世界をつくることが困難
です)。
 



冠島調査研究会への連絡先 
 連絡は、狩野清貴  takasan8181(**)zeus.eonet.ne.jp    (**)=@ 
       須川恒   cxd00117(**)nifty.ne.jp     まで
リンク
山階鳥類研究所保全研究室鳥類標識センター
 http://yamashina.or.jp/hp/ashiwa/ashiwa_index.html
日本鳥類標識協会 (2014年春より以下の新しいサイトに移行しました))
 http://birdbanding-assn.jp/
冠島の調査風景
 調査を手伝ってくれている学生サークル京都大学野生生物研究会(京大野研)による
冠島の調査紹介のページです。
 http://yaken.pekori.to/fieldwork_kanmuri.php (2004年5月の調査風景)
 (京大野研のトップページは→  http://yaken.pekori.to/ )
京大野鳥研究会(2016年7月27日にリンクしました)
雄島事件
http://www.geocities.jp/k_saito_site/doc/tango/osimajiten.html
  丹後の地名 斉藤喜一氏による
  冠島・沓島
須川恒「個体群特性解明のための再捕・再確認情報活用例(ユリカモメ・オオミズナギドリなど)」
 日本鳥類標識協会2008年度大会シンポジウム講演要旨
 http://birdbanding-assn.jp/J04_convention/2008/2008sugawa.htm


オオミズナギドリのコロニーがある都道府県は貴重な自然財を持っているといえる!

オオミズナギドリの他の地域のコロニーへのリンクや情報
全国的なコロニー分布情報
   岡奈理子(2004)オオミズナギドリの繁殖島と繁殖個体数規模、および海域、表層水温との関係. 山階鳥類学雑誌 35:164-188.
   によれば、オオミミズナギドリは98島(韓国・ロシアを含む)で繁殖している。
海鳥(オオミズナギドリ)の体の大きさの地理変異(山本誉士)


47都道府県のうち、オオミズナギドリの集団営巣地が知られている都道府県はどれだけあるのか
 一覧表が必要。まず、海を持っている都道府県、海を持っていない県はどれ。
 海を持っている都道府県の中で、オオミズナギドリの集団営巣地をもっている都道府県は幸せである!
なぜならば、オオミズナギドリの研究を多少でも進めると、オオミズナギドリを通して海の広がりや
海の価値を人々にいききと伝えることができるからである。
 都道府県の自然系博物館にぜひその展示をしてほしい! 展示ができる自然系博物館がなければまずつくろう!

山口県上関町宇和島・天田島
  岡(2004)では知られていなかった瀬戸内海内海にあるコロニーに関する情報
  飯田知彦・山本貴仁(2012)瀬戸内海におけるオオミズナギドリの繁殖の初確認と標識調査Alula44:24-30.
     Iidaetal2012SetonaikaiAlula.pdf へのリンク  PDF提供飯田知彦氏(20160910)
  渡辺伸一(2011)山口県上関町宇和島におけるオオミズナギドリ調査

東京都御蔵島  日本最大のコロニー!

  越冬海域についてジオロケータによる調査報告
  山本誉士(2013)繁殖を終えたオオミズナギドリはどこに行くのか?.Mikurensis (2013) Vol. 2, pp. 3-11.


  モニタリング1000海鳥の情報所在情報  

御蔵島が調査に含まれている年度はH19(2007年) 、H22(2010年)、H25(2013年) であり、第2期
取りまとめ報告でもまとめられている。
H19報告 2007年 p57-69
http://www.biodic.go.jp/moni1000/findings/reports/pdf/h19_seabirds.pdf
H24報告 2012年 p47-58
http://www.biodic.go.jp/moni1000/findings/reports/pdf/h24_seabirds.pdf
第2期とりまとめ(2015) 御蔵島はp15  それ以外にさまざまな視点のまとめがある
  http://www.biodic.go.jp/moni1000/findings/reports/pdf/second_term_seabirds.pdf
  とりまとめの御蔵島(みくらじま)の情報      
「第2期では 2012 年度に調査を行った(第1期では2007年)。オオミズナギドリが繁殖する。
御蔵島では、古くからオオミズナギドリの食料利用を目的とした捕獲が期間と数を制限して
行われている。オオミズナギドリの繁殖巣数(巣穴数(換算値)×巣穴利用率)は、
第1期 503,509 巣と比較して第2期 385,277 巣となり 23.5%減少した。御蔵島の巣穴
利用率 14.0%は、他の繁殖地と比べて非常に低かった(山階鳥類研究所 2011)。
第2期中に食害された成鳥や雛の死体が発見された。島にはノネコが生息しており、
御蔵島村役場では 2005 年度以降、個体数抑制のためノネコを捕獲し、不妊去勢手術を施
し放獣している。2011 年までに 323 頭が施術された(岡 2012)。
なお、ドブネズミあるいはクマネズミの大型ネズミ類の生息も確認されている(Oka et al.
2002)。
  文献
 山階鳥類研究所(2011)平成 23 年度公益信託サントリー世界愛鳥基金助成事業東日本大震
災三陸沿岸島嶼緊急海鳥調査報告書.
 岡奈理子(2012)岡奈理子 (2012) 御蔵島のオオミズナギドリの春から初夏の採食海域と
福島第1原発放射能汚染.Mikurensis 1: 25-36.
 Oka et al.(2002)Oka N., Suginome H., Jida N. and Maruyama N. (2002) Chick growth 
and fledgling performance of Streaked Shearwaters Calonectris leucomelas on 
Mikura Island for two breeding seasons. 
 Journal of the Yamashina Institute for Ornithology 34: 39-59.

山階鳥類研究所のウェブサイトより
オオミズナギドリの繁殖地御蔵島ノネコ里親プロジェクト

みくら観光案内所 (自然情報も多数発信)


新潟県粟島
  粟島におけるオオミズナギドリ調査
  新潟県粟島におけるイエネコ等によるオオミズナギドリ雛の捕食
  新潟県粟島−オオミズナギドリ観測情報ネットワーク
  粟島 1972年に国指定の天然記念物となっている。 
  山本麻希さんによる2009年調査報告書

三重県大島
  Sugawa2010OoshimaSkira.pdf へのリンク
  1982年の調査記録

岩手県三貫島・船越大島
  岩手県三貫島・船越大島におけるオオミズナギドリ調査
  オオミズナギドリ調査報告岩手県・船越大島

宮城県足島(牡鹿郡女川町)
 冠島で2010年に標識したオオミズナギドリが2015年に回収された!
  モニタリング1000海鳥調査の情報所在情報
オオミズナギドリ、ウトウ、コシジロウミツバメが営巣している
H19報告 2007年 p42-56
http://www.biodic.go.jp/moni1000/findings/reports/pdf/h19_seabirds.pdf

H23報告 2011年 p58-69
http://www.biodic.go.jp/moni1000/findings/reports/pdf/h23_seabirds.pdf
第2期とりまとめ(2015) 足島はp14-15  それ以外にさまざまな視点のまとめがある
  http://www.biodic.go.jp/moni1000/findings/reports/pdf/second_term_seabirds.pdf
 第2期では 2011 年度に調査を行った。オオミズナギドリ、ウミネコ、ウトウが繁殖する。
足島は、国内のウトウ繁殖地の南限であり、オオミズナギドリも同所的に営巣している。足島
を含む牡鹿諸島は、震災で地盤沈下した。津波は、島中央部の鞍部を越えて海抜 15m 前後の
高さまで到達したと推測された。島の多くの場所で地上部の土壌及び植生は残ったが、ウトウ
が営巣する樹林外の一部で津波あるいは同年5月の暴風雨の影響で土壌が流出した。ウトウの
巣穴数(換算値)は第1期 15,680 巣及び第2期 15,360 巣でほぼ変化なく、土壌流失の影響は
少ないと考えられた。ただし、オオミズナギドリは第1期 9,680 巣から第2期 6,160 巣へ減少
した。島の外周部にウミネコが繁殖しており、第1期に 14,000 羽以上が確認されている。な
お、島の一部で塩害とみられる樹木及び草本の枯損が認められた。また、ウトウやオオミズナ
ギドリの食害された死体や卵、足島に飛来するコシジロウミツバメ成鳥の死体が頻繁に確認さ
れた。本島には、ドブネズミが生息している。

石川県七つ島大島


島根県隠岐星ノ神島

高知県中村市


日本のオオミズナギドリ研究の全貌がわかる特集が月刊海洋からだされました!

 上巻に 京都府冠島におけるオオミズナギドリ 現状と課題(須川 恒・狩 野清貴)
を書いています。実はこの文の原稿を書いている際に気づいた点にもとづき、この
冠島調査研究会の構成を変え、多くのリンク先を増やしました。
 月刊海洋に書いた内容で関心を持ってもらえた場合に、その詳細を知ることが
できるリンク先を示しています。

月刊海洋のオオミズナギドリ特集号!
  
2016年9月号 オオミズナギドリ -外洋性海鳥の研究最前線- (上)
2016年10月号 オオミズナギドリ -外洋性海鳥の研究最前線- (下)

リンクしてある水鳥通信のp4-5の山本誉士さんの文中に特集号の目次や入手法
が掲載されています!

 目次(上巻)
[研究総説] ・シンポジウム「オオミズナギドリ研究集会」
(山本誉士・塩見こず え・白井正樹・米原善成・坂尾美帆)
・体サイズの種内地理変異(山本誉士)
・オオミズナギドリの呼吸を測る?呼気ガスチャンバー法と二重標 識水法による代謝速度計測(白井正樹)
・採餌・繁殖行動(越智大介)
・海鳥の帰巣能力(塩見こずえ)
[コラム]
・日本有数のオオミズナギドリ繁殖島とネコ問題の取り組み(岡 奈 理子・山本麻希)
・京都府冠島におけるオオミズナギドリ 現状と課題(須川 恒・狩 野清貴)
・瀬戸内海で繁殖するオオミズナギドリ:山口県上関町宇和島(渡 辺伸一・上田健悟・飯田知彦)
・八重山諸島仲ノ神島(河野裕美・水谷 晃)

目次(下巻)
[研究総説] ・採餌域の季節変化と渡り行動(山本誉士)
・オオミズナギドリをつかった海洋汚染モニタリング(山下麗・高田 秀重・綿貫豊)
・漂流する海鳥から海流を推定(依田憲)
[コラム]
・海鳥の巨大コロニーの成立と存続条件  御蔵島のオオミズナギ ドリ繁殖集団の栄枯盛衰(岡奈理子)
・人と暮らす海鳥  新潟県粟島のオオミズナギドリ(白井正樹)
・三貫島・船越大島  岩手県 (塩見こずえ・米原善成・後藤佑 介・坂尾美帆・佐藤克文)
・日本の海鳥の現状を知る  環境省モニタリングサイト1000 (富 田直樹)
・海鳥の重要生息地「マリーンIBA」の選定(佐藤真弓・山本裕)


オオミズナギドリとホネホネサミット2017
 20170211-12 大阪市立自然史博物館でホネホネサミットがあり、11日午後のゲッチョの講演会は
会場は予想通り超満員で、めずらしくPPTを使ったものだった(自由の森学園のホネホネ団が「なにわ
ホネホネ団の源流ということがよくわかる写真が多数出た)。
  この講演会の中に沖縄の海岸でひらったオオミズナギドリの死体の写真が一つあった。
回収は早春で、消化管中の耳石から沖縄でない魚(黄海のもの)のものが出てきたという話だった。
ちょうどオオミズナギドリが越冬海域から北上する時期のものであろう。

 ブース展示の団体がオオミズナギドリの骨を出している例もいくつかあった。いくつかのブースでは
話しかけて、ちょうどもっていたオオミズナギドリ用の金属足環をこの骨のこの部分に装着すると
いった話をした。どこのブースだったか、その団体がHPを持って
いたら以下にリンクしておきたい。もちろん現物の写真などをここまたはその団体のHPに
掲載したものがあればオオミズナギドリの骨を通して世界が広がっていく。
  あとオオミズナギドリの骨から何が判るかリンク先をここに示したい。
 もちろん日本のミズナギドリ類研究は、黒田長久の学位論文(1954)を源流とする必要があろう。
 (Published by the auther Tokyo,Japan 1954  179pp 昭和29年領価700円)
 Nagahisa KURODA(1954)On the Classification and Phylogeny of the order Tubinares,
Paticularly the Shearwaters(Puffinus), with special Considerations on their Osteology and Habit Differentiation(Aves)
 この論文がファイルで読めるようになってもいいかと思う
(版権? 黒田家第15代黒田長久氏を継いだ黒田家16代当主は黒田長高氏)。
 
 以下では「指導教官」オリバー・オースチンと黒田長久との出会いやこの研究がどうはじまったか
にも触れている(p)。
 須川恒(2015)映画「鳥の道を越えて」を越えて.ALULA(No.51,2015秋号):32-51.(今後PDF公開)

 ここまでは2月11日に書いた。どの団体がミズナギドリにかかわる展示をしていたかの
確認をしたかったので2月12日にまた京都からでかけた。
 ホネホネサミット2017でオオミズナギドリのホネの展示をしていたブースは二つあり(以下の1)と2)のブース)、
ハシボソミズナギドリののホネを展示していたブースが一つ(以下の3)のブース)あった。
 いずれも公開の了解を得てホネ作品の写真を撮らせていただいた。
 その写真とブース展示をしていた団体サイトを紹介したい。まずブース展示をしていた団体のURLは以下である。

1)海洋堂シマントヴィレッジミュージアム
特定NPO四国自然史科学研究センター
2)駿河ホネホネ団
NPO静岡県自然史博物館ネットワーク
静岡県立博物館ふじのくに地球環境史ミュージーアム
3)愛知県豊橋市自然史博物館
 2月12日にはとても狭い場所でいくつかの講演があった。私は和田岳さんの講演を立って
聞いた。それはホネホネ活動と博物館活動が密に関係していることを示す講演だった(中味は
いいかげんな博物館の尻たたきをしようとの趣旨のようだった)。海があって、ビーチコーミングをして
ホネホネ感覚をもっている人がいろいろなものを集めて標本とする。それは社会的に受け入れられる
作品となって地域の生物多様性保全に貢献するものとなっていく。
 しかし、尻たたきをしようにも自然系博物館がなければ、ホネホネ感覚を持っている人は
ゴミを家にもたらす人でしかない。本人が亡くなったら捨てられるだけである。
 自然系博物館(あるいはそれをめざす活動)がない地域にホネホネ活動をしようとの機運は
うまれにくい。 長い海岸線を持つ日本には、オオミズナギドリをはじめとする多くの海鳥の
死体が漂着しているはずである。ホネホネ感覚を持っている人には宝庫となる海岸があっても、
それらのホネをひらって、可視化する(標本化する、ディスプレイに耐える作品にする)
ためには、海を持った都道府県の自然系博物館活動が機能している
必要がある。それらの活動にとって、上記Nagahisa KURODA(1954)はすばらしい文献の
はずだと思った。私は2月12日にはこの論文を持って行って、上記3つのブースのひとたちに
パラパラと見せたら、みな「すばらしい!」と言った(仮説を検証!)。

  同じようなことだが、羽田健三のガンカモ類の一連の学位研究はガンカモ類の生態を理解
する上で基本的な情報が得られると再認識されている。そのきっかけはこの研究集会だった。

大阪自然史フェスティバル2017(11月18日19日)におけるブース展示

 構想編
・アピール文について
  ベストセラーの川上和人著(2017)「鳥類学者だからって鳥が好きだと思うなよ」(新潮社)
には、ミズナギドリ類とその調査の魅力が語られている。その内容をいくつか引用したい。
p43より「昼の喧騒と宵の静寂の後、闇夜から湧き上がる非日常の音響はまるで映画のワンシーンのようだ。
「千と千尋の神隠し」で、日が暮れるのを境に日常が遠のき、妖(あや)と神の世界が突然姿を現す場面を思い
出して欲しい。」 
 ほかにもいくつかある。

・動画について
1)動画付カメラで容易にとれる時代になったが、オオミズナギドリの生態をあらわす動画は
Youtubuにもあまり掲載されていない。こういった動画を撮影して編集してアップするのが課題。

2)オオミズナギドリは短期の撮影で番組がつくれるので、いままで多くのテレビ番組がある。
録画しているものの多くはVHSであって、普及啓発などの目的で見せたく思ってもとても見にくい。
まず冠島調査研究会のメンバーがもっているめぼしい番組の録画情報を示す。
番組情報の詳細を明らかにし、VHS録画されたものをDVD化するのが課題。

冠島で取材された番組
NHK 1964年(35分) 新日本紀行 丹後〜京都〜 (かんさい思い出シアター 2010年11月13日再放送)(DVD録画あり)
岩波映画 1975(23分)大水凪鳥.(VHS録画あり)
KBS 1987年5月 オオミズナギドリ(VHS録画あり)
NHK ふるさと自然発見(1997年7月5日放映)「木に登る海鳥の島〜京都・冠島〜」(VHS録画あり)
NHK 野鳥百景(第21回)(1998年 10分)「オオミズナギドリ 大水凪鳥」(須川恒出演)
NHK 冠島を紹介する長めのニュース番組 2003年5月21日(VHS録画あり) 
NHK かんさい思い出シアター 夜のオオミズナギドリ 放映日不明 (DVD録画あり PCで開かない) 

冠島以外で取材された番組

1989年頃 海へ! オオミズナギドリの巣立ち −伊豆七島・御蔵島−(長谷川博出演) (DVD録画あり)
NHK 2001年 ハシボソミズナギドリ(VHS録画あり)
NHK ダーウィンが来た!2013年1月6日(日)30分「オオミズナギドリ 華麗な飛行と森での奮闘!」(DVD録画あり)
 
     御蔵島のネコ問題も紹介あり
NHK 2003年頃 ハシボソミズナギドリ(スキラ出演) (VHS録画あり)

・オオミズナギドリの計測・測重と地理的変異
1)まずはオオミズナギドリの実際の大きさのイメージを伝えるものが必要
 例えば、翼を拡げて実寸が判るものをつくる。 全長、翼開長を示す(和久さんの提案)。
2)全頭長が測れる模型が欲しい 

オオミズナギドリの巣穴調査の体験のために
巣穴調査につかうCCDカメラ
模擬巣穴の作成
模擬(卵・雛・親鳥・ヘビ・ネズミの作成)

オオミズナギドリの標識調査の体験
  2016年の特定の日にある場所(E4N7)で観察されたオオミズナギドリの
足環番号 実際に何年に標識した個体かを速見表で確認して記録しよう!
 あなたは調査員 


English Information for foreign visitors

 Reserch on Kanmurijima(Lena Wiest)  New!
Wiest, Lena(2016)Reserch on Kanmurijima. Alula 53:48-70.

Lenarep2016.pdf へのリンク