東アジア渡り鳥支援サイト
East Asia Migratory Birds Support Site
このサイトの作成経過
このサイト(インデックスページ)はホームページビルダーの使い方を教えてもらって最初につくったなつかしいページです。
後述するように最初は2002年12月6日極東鳥類講演会案内が最初の形でした。
2019年10月29日に、このインデックスサイトに東アジア渡り鳥支援サイト(East
Asia Migratory Birds Support Site)
と名前をつけることにしました。
それは渡り鳥条約や、国際環境条約の一つで日本はまだ未加盟のボン条約(渡りをする動物に関する国際条約)に
ついて役割や課題をまとめておきたいと思ったからです。
日本とボン条約
まず個人的思い出からはじめます。
鴨川にやってきた標識ユリカモメをきっかけにカムチャツカのニコライ・ゲラシモフさんと1980年に文通をはじめて最初に
知ったことは、日ソ間に1973年に渡り鳥条約は締約したが、領土問題がからみ棚上げになって国会で批准されて
いなかったという点でした。通常渡り鳥条約を結ぶ場合は付属書として両国の渡り鳥リストがありますが、ニコライ
・ゲラシモフさんは条約の本文は持っているが、鳥類リストの付属書をもっていないので手にいれたいと頼まれました。
当時の山階鳥類研究所鳥類標識研究室長の吉井正さんにお願いして、和名、学名の一覧表を送っていただき
ゲラシモフさんに送りました。
日ソ間で雪解けが進み、シュワルナゼ外務大臣が訪日した際にやっと懸案の日ソ渡り鳥条約の批准書が当時の
宇野外務大臣との間で交換されました(たしか1988年)。当時の読売新聞のコラムに、京都の鴨川のユリカモメを通して
交流が進んでいることが紹介されました(今後紹介しましょう)。
1993年に釧路でラムサール条約第5回締約国会議があり、呉地正行さんや宮林泰彦さんと参加しました。
これは当時日本国内のガン類の渡来地保護をすすめるためのガン類渡来地目録を編集中で、この作業に有益
であると考えたからでした。実際は会議の場で期待以上の進展がありました(詳細を書きだすときりがない…)。
ちょうど、シジュウカラガンやハクガンの再導入プログラムが進んでいる時でした。この時の誘いがきっかけに
なり、呉地さんと岩渕成紀さんは1994年フランスのストラスブールにある欧州会議場で開催されたAnatidea(ガンカモ類)
2000という国際会議に参加し、ヨーロッパの最新の動きをキャッチしてきます。
1994年12月だったと思いますが、加賀市鴨池観察館でガン類にシンポジウムが行われ、このときに岩渕さん
がボン条約の世界観について資料を示して熱く語ったのが私がボン条約の役割を知った最初でした。
この頃私は琵琶湖の水鳥総合調査にかかわっていました、1993年に琵琶湖がラムサール条約の条約湿地となり
その関係の調査でした。1995年に提出した報告書の冒頭に、多様な諸調査は、国際環境条約が提供する
さまざまな視点とそれぞれ深い関係があることを示した概念図を置きました。 これは現在でも通用する図かと
思うので今後紹介したいと思います。
視点としてボン条約が提供する視点、つまり東アジアの渡り鳥にかかわる(保護・管理・利用)多国間条約があり、
その中でより価値が高まる作業があると思います。
東アジア(オーストラリア地域も含む)において渡り鳥の中の水鳥を国際的に保護するプログラムがこの地域の
ラムサール条約加盟国によって1996年から開始した。ガンカモ類も1999年からはじまって、形は多少かわったが
現在もそのプログラムは続いています。1999年からガンカモ類研究者によってJOGAの活動がはじまりました。
たぶんその頃だったと思うのですが、ボン条約の事務局長の講演が東京であるというので、日帰りで聞きにいった
おぼえがあります。環境省は加盟したい。でもクジラ問題をかかえる水産庁が反対という話に、そんなことは
ないという話が聞けたと思いました。会場から吉井正さんが、そういうことならばぜひ日本も加盟をすすめるべきではと
意見を言われた記憶があります。ともかく東アジアの水鳥(さらに渡鳥全部)の協約など下から積み上げて育てて
行くという理解をした覚えがあります。この講演がいつの何だったのか、同様の動きとしては何があるのかは知りたいこと
です。
そういえば参議院議員となった堂本暁子さん(その後千葉県知事)の政策秘書だった京都にいる川道美枝子さん
と相談して呉地さんに堂本さんに会ってボン条約加盟についての要請をしに行ったもらったことがあります。議会で
質問されたかどうか、政府答弁はどんな反応だったのか…
堂本さんはいろいろ活動を続けておられますが生物多様性条約関係は多く出てきますボン条約がどうか。
最近ネットでボン条約を検索すると以下のような報告を見つけました。
http://jwcs.cocolog-nifty.com/blog/2014/06/post-a79a.html
2014年頃の状況です。報告者の方は以下の所属
https://www.jwcs.org/about/directors/
ボン条約(あるいはそれにもとづく協定なども)は渡りにロマンを感じている鳥類関係者がもっと前に出て
やりとりをする必要を感じます。
須川恒(2019年10月29日)
ボン条約追記
今年(2020年)になってモーリシャスで三井商船がらみの船の座礁による重油流出事故があり、日本からも鳥類
関係者の支援があるというニュースに接して、重油事故関係のメーリングリストにモーリシャスがラムサール条約
だけでなくボン条約も批准していることへの注意を喚起しました。日本側は意識の低い国であるという自覚を持って
かかわる必要があると思います。
重油事故関係のメーリングリストでのやりとりが(久しぶりに)はじまり、その中でボン条約を気にする人は
複数いることが判りました。そうこうするうちに、実は少数の人がゆっくり情報共有をしているボン条約関係の
メーリングリストがあることを知り、それに加入しました。このメーリングリストは、上記の最後に書いた2014年の国会
質疑をしかけた方がつくったものだとのこと。やりとりはほとんどなかったのですが、呉地さんや岩渕さんも参加して
今後ボン条約の普及啓発を図る上で重要な役割を果たすのではと思います。このサイトも本来の目的である
ボン条約の普及啓発の基本的サイトとして構成し、その中に、さまざまな渡り鳥関係のサイトが包含される
という構成にしたいと思っています。
須川恒(2020年9月16日)
極東鳥類研究会支援サイト 2018年4月23日開設
藤巻裕蔵さんの極東鳥類研究会を支援するサイトを以下に開きます。
極東鳥類支援サイト http://larus.c.ooco.jp/KYOKUTOBIRDS.htm
極東鳥類探鳥旅行計画(近未来編)
鳥類のホットスポットやラムサール条約湿地を訪問する。
釜山までフェリー→鉄道→ウラジオストクから境港へフェリーのコース。
KYOKUTOBIRDSTOUR
HP移行にともなうURLの変更について
2016年9月30日から、それまで使っていた、http://homepage2.nifty.com/Larus/が使えなくなり
http://larus.c.ooco.jp/へと移行します。このページは、新しいURLのindexページです。
旧URLを使っているページへ新ULRへの移行を進めますが、私ができるものもあれば
依頼が必要なものもあります。そこで、このページに来られた方は、以下のURLの変更を
手作業でお願いします。
http://homepage2.nifty.com/Larus/×××.htm(またはhtml)
→http://larus.c.ooco.jp/×××.htm(またはhtml)
例1 日本鳥学会鳥類保護委員会臨時ページ(更新が遅いことに対応したもの)
http://homepage2.nifty.com/Larus/OSJHOGOI.htm
→ http://larus.c.ooco.jp/OSJHOGOI.htm
例2 2005年龍谷大学瀬田学舎における「里山ORCワークショップ
『里山環境における鳥獣害問題の課題を探る』」のメーキングサイト
→ http://larus.c.ooco.jp/satoyama.htm
手作業でURL変更をされたページに関する情報をいただければ、この例の部分に
追加したいと思います。 情報の送付先は以下にお願いします。
cxd00117(atマーク)nifty.ne.jp 須川恒@京都市
2016年9月8日
冠島調査研究会
BIRDER 2017年2月号p58で、ヒヨ吉さんの京都府の鳥オオミズナギドリ
の記事で、冠島調査研究会のホームページURLがhttp://larus.c.ooco.jp/ と
紹介されています。お探しの方は以下です。
http://larus.c.ooco.jp/KANMURI.htm
カラーマーキング鳥類調査グループ・関西
検索すると古いアドレスが出てきてここに誘導されます。
→ http://larus.c.ooco.jp/COLORBIRD.htm
以下はホームページビルダーの使い方を教えてもらって最初につくったなつかしいページです。
報告 世界湿地の日IN湖北 で、ユーリ&ニコライ、ゲラシモフ氏による講演がありました。
2011年2月24日(木)14:00〜16:00 於:琵琶湖水鳥・湿地センター
詳細
参考資料 ユーリ・ゲラシモフ氏が中心になっているカムチャツカの鳥類に関する
論文集のうち、日本の渡り鳥研究にとって重要な論文(PDFファイル)の所在を示します。
( 今後、作成予定です。協力者を募ります。 )
報告
2002年12月6日(金)龍谷大学深草学舎におけるユーリ・ゲラシモフ、ワロージャ・サベンコフ、池内俊雄らに
よる講演会やその前後の様子
報告
2004年4月1日(木)
14:00〜17:00
龍谷大学深草学舎21号館601教室
講演会場
龍谷大学深草学舎
→http://www.ryukoku.ac.jp/web/map/fukakusa.html
茨城県霞ヶ浦で開催される「第2回オオヒシクイ(雁の一亜種)会議」の
ために来日されるロシア極東地方で渡り鳥の研究をしている研究者による
講演会を京都で開催しました。京都の鴨川や琵琶湖には、ユリカモメやカモ
類など多くの水鳥が越冬します。ロシア極東地方は、それらの水鳥の繁殖
地として大切な地域です。
今回は水鳥の中でも湿地と深い関係のある雁類、それに日本海に冬
多数渡来する海鳥についての講演会を行いました。 ます。講演会を通して、
渡り鳥にこだわることで広がっていく世界を感じとれたと思います。
簡単な報告をします。
ニコライ・ゲラシモフ,ユーリ・ゲラシモフ
(ロシア科学アカデミー太平洋地理学研究所鳥類研究室(カムチャツカ))
「日本とカムチャツカの雁類を巡る交流」
参照: 第2回オオヒシクイ会議における講演要旨
この中の要旨1の講演を聞きました。
アレクサンダ−・アンドレエフ
(ロシア科学アカデミー北方諸問題研究所鳥類学室(マガダン))
「オホーツク海沿岸北部の環境と野生生物 −特にタラン島の海鳥−」
参照: 講演骨子
参照: 第2回オオヒシクイ会議における講演要旨
最初の予定の雁の講演を変更してタラン島の海鳥を中心にお話いただきました。
講演骨子は受講者によるものです。
進行・通訳 日本雁を保護する会・雁の里親友の会 池内俊雄氏
ニコライ・ゲラシモフ博士(ロシア科学アカデミー極東支部太平洋地理学
研究所鳥類研究室室長)
ロシア、カムチャツカ半島で幅広く鳥類の研究を行う。彼がユリカモメ
の集団営巣地で放ったユリカモメの標識鳥が京都市鴨川に飛来したことが
きっかけとなって、日本の鳥類学者との交流がはじまり、日本雁を保護
する会とのヒシクイの二つの亜種の渡りを巡る調査や、仙台市八木山動物
公園と連携したシジュウカラガン回復計画で中心的な役割を果たす。京都
市は3回訪問しているが講演をされるのははじめて。25年にわたる交流の
歴史の中で雁類の研究や保護活動を中心に講演していただく予定。
ユーリ・ゲラシモフ博士(同鳥類研究室上級研究員)
ニコライ・ゲラシモフ氏の長男でやはり鳥類学者。2002年12月には龍谷大
学深草学舎でカムチャツカにおける渡り鳥研究に関する講演を行っている。
アレクサンダ−・アンドレエフ博士
(ロシア科学アカデミー極東支部北方諸問題研究所鳥類学研究室長)
ロシア、マガダン州(カムチャツカ半島の北、アラスカの対岸)を中心に
ガン類、ライチョウ類、海鳥など幅広く研究をしている。日本との関係では、
マガンの渡りや繁殖地に関する調査や、マガンを仮親とするハクガン回復
プロジェクトで大きな役割を果たしている。
Ornithological
Science(日本鳥学会英文誌)の諮問委員(Advisory
Board)
の一人をされている。京都では1995年12月9日に森林総合研究所関西支所
で開催した日本鳥学会員近畿地区懇談会第55回例会で「ロシア極東マガ
ダン州における近年の鳥相の変化」という講演をしていただいた。
他にもアンドレエフ氏と同じ研究所の海鳥の研究者、ウランゲル島やチュコト
(極北)で研究している研究者が同行していた。
池内俊雄氏の著作
1.ふしぎなカプセル (地球ふしぎはっけんシリ−ズ)
鳥のたまご
池内俊雄 /ポプラ社 2003/12出版 79p 24cm NDC:K488
\950(税別)
2.マガン 池内俊雄 /文一総合出版 1996/08出版 63p 26cm NDC:488.69
\2,000(税別)
3.(新刊)
なぞの渡りを追う オオヒシクイの繁殖地を探して
池内俊雄/ポプラ社 2004/9出版 79p23cm \950(税別)
関連ウェッブサイト
東アジアガンカモ類ネットワーク支援鳥類研究グループ
→http://www.jawgp.org/anet/jgprop.htm
関連ウェッブサイト
ユリカモメ保護基金→http://web.kyoto-inet.or.jp/people/kamome/
企画 須川恒
上記の講演会の紹介新聞記事
京都新聞 2004年4月2日朝刊
「渡り鳥ヒシクイの生態を紹介ロシア科学者が龍大で講演」
今回の両氏の来日時の講演会の関連情報
関連情報
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関連情報1 茨城県江戸崎町 第2回オオヒシクイ会議
関連情報2 琵琶湖水鳥・湿地センターにおける集い
関連情報3 石川県加賀市における講演会
関連情報4 北海道苫小牧市ウトナイネーチャーセンターにおける集い
関連情報5 『WATARIDORI』がテレビで放映
関連情報6 西本願寺書院『雁の間』
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関連情報1 茨城県江戸崎町 第2回オオヒシクイ会議の情報
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
第二回 全国オオヒシクイ会議 開催のご案内(終了)
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
主催:オオヒシクイ渡来地保全連合
雁の里親友の会(主管)・江戸崎雁の郷友の会(共催)・日本雁を保護する会(後援)
宮島沼の会(後援)・日本野鳥の会「青森県支部」(共催)・おとも自然の会(共催)
日本野鳥の会「茨城支部」(共催)・上越鳥の会(後援)・鴨池観察館友の会(後援)
琵琶湖水鳥・湿地センター(協賛)・米子水鳥公園(後援)
(財)ホシザキグリーン財団 宍道湖グリーンパーク(後援)
茨城県(後援予定)・北海道美唄市(後援)・新潟県豊栄市(後援)
興和株式会社 電機光学事業部 (協賛)
日時:2003年3月27(土)・28(日)日
場所:茨城県稲敷郡江戸崎町 江戸崎中央公民館
3月27日の部:記念講演
「日露共同標識調査の20年のあゆみ」
1.カムチャツカにおけるヒシクイ・オオヒシクイの標識調査と保護活動
演者:ニコライ・ゲラシモフ博士、ユーリー・ゲラシモフ博士
ロシア科学アカデミーカムチャツカ支部、生態学自然管理研究所
講演要旨
2.北アジアの雁類 その動態の解明と保護
演者:アレクサンダー・アンドレーエフ博士
ロシア科学アカデミー、北方生物諸問題研究所鳥類学室長
講演要旨
3.チュコト半島におけるマガンの捕獲調査について
演者:エフゲニー・シュロエチコフスキー博士
ロシア科学アカデミー、モスクワ本部、ガンカモ類研究グループリーダー
夕食会 (会場の「江戸崎中央公民館」から徒歩5分の旅館で)
3月28日 第1部:発表報告(9時半頃より)
「江戸崎町におけるオオヒシクイの保護活動と、新たな環境創出の取り組み」
1. 稲波干拓地における「江戸崎雁の郷友の会」の活動報告
茨城県江戸崎町の稲波干拓地は、関東地方で唯一ガン類(オオヒシクイ)が定期
的に飛来する場所です。2001年の3月に本会が設立され、オオヒシクイの越冬期間中は、
毎日オオヒシクイの観察を行い、行動に関する各種のデータを蓄積してきました。ここ数年
の間に得られた独自のデータをもとに、オオヒシクイの越冬中の行動のパターンや保護上
の問題点を明らかにします。
2. 稲波干拓地における「江戸崎中学校理科研究グループ」の取り組み
江戸崎中学校の理科研究グループでは、「江戸崎雁の郷友の会」とともに、オオヒシ
クイクイの行動に関するデータをとってきました。毎年それを県南地区や茨城県、あるいは全
国の理科コンクールに発表し、高い評価を得ています。ここでは、上記の1とは異なる、中学
生の目から見たオオヒシクイの行動について、発表してもらいます。
3. (財)ホシザキグリーン財団が整備した「宍道湖グリーンパーク」の紹介
同財団では、野生動植物の保護繁殖に関する事業を進めながら、人間と自然が調和
した豊かな環境の保全を目的に活動しています。その一環として、宍道湖の西岸に「宍道湖
グリーンパーク」を設置し、その運営にあたっています。ここは、建設省が整備した多自然型
湖岸堤と一体となった親水空間で、池、湿地、森、広場、観察施設などが配置されています。
この施設の中核をなす池と湿地は、恵み豊かな自然の水辺の再現を目指して創出されました
。各地で姿を消しつつあるオニバスなどの増殖実験や、カワセミの人工営巣実験場などがあり
ます。
3月28日 第2部:ガン類や湿地・水田の専門家による公開討論会(11時30分)
「稲波干拓地のオオヒシクイに関する今後の活動方針」
関東地方で唯一ガン類が定期的に越冬する稲波干拓地。オオヒシクイを取り巻く越冬環境
や問題点を再度洗い出し、先に配布した「活動内容案」と、それに対して寄せられたご意見を
参考に、今後の活動方針を検討します。
総合司会 呉地 正行 (日本雁を保護する会会長)
パネラー
荒尾 稔 (トータルメディア自然研究所)
山田 雅晴 (上越鳥の会)
森 茂晃
(ホシザキグリーン財団)
他
ロシア鳥類学者一行 於:琵琶湖博物館(2004年3月31日撮影)
左より ニコライ・ゲラシモフ/エフゲニア・フィセンコ/アレクサンダー・アンドレエフ/
イーゴリ・ダラゴイ/ビクトリア・ベルガ/エレナ・ゴルボバ/ユーリ・ゲラシモフ
ゲラシモフ両氏はロシア・カムチャツカ州、他はロシア・マガダン州から
ダラゴイ氏はウランゲル島での調査暦あり。ゴルボバ氏はタラン島で海鳥を研究。
関連情報2 琵琶湖水鳥湿地センターで国際交流講演会「ラムサール条約とオオヒシクイ」
滋賀県湖北町にある琵琶湖・水鳥湿地センター(湖北野鳥センター)で国際交流講演会
「ラムサール条約とオオヒシクイ」が4月2日19:00〜21:00に開催された。湖北町においては
オオヒシクイを巡る同町とカムチャツカの交流や、琵琶湖がラムサール条約の登録湿地と
なったことにともなう湿地保全活動を再認識しようとの気運が高まり、多数の方が参加した。
カムチャツカのゲラシモフ博士のオオヒシクイの標識調査と同町のつながりを示すVTR映
像、同センターを中心に活動している琵琶湖ラムサール研究会の条約啓発活動の紹介など
があり、アンドレエフ氏がラムサール条約と水鳥の関係について話し、また重要な海鳥の集
団営巣地となっているタラン島の海鳥について紹介した。
参照サイト: 琵琶湖ラムサール研究会
参照講演骨子: 龍谷大学におけるタラン島の海鳥の講演骨子
地元の小学生が作成したオオヒシクイカルタについて説明する
琵琶湖水鳥・湿地センター清水幸男専門員
関連情報3 石川県加賀市における講演会(終了)
4月4日(日)にニコライ・ゲラシモフ氏とアレクサンダー・アンドレエフ氏の講演会が
石川県加賀市鴨池観察館で開催された。以下案内情報。
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鴨池観察館 開館20周年記念講演会
〜ガンがつなぐロシアと鴨池〜
「日露共同標識調査の20年のあゆみ」
鴨池観察館は,今年開館20周年を迎えます.鴨池観察館友の会では,それを記念
して「雁の里親友の会」の協力を得,鴨池に飛来するガン類の故郷,ロシアのガン類
研究者を招き講演会を行います.鴨池に毎年飛来するヒシクイ,マガンの生まれ故郷
での様子やロシアでの保護活動などについてお話しいただきます.なお,講演会では
通訳が入りますので,お気軽にご参加ください.ご来場お待ちいたしております.
〜ガンがつなぐロシアと鴨池〜「日露共同標識調査の20年のあゆみ」
日時:2004年4月4日(日) 午前10時〜12時
場所:鴨池観察館
申込:不要
主催:鴨池観察館友の会・雁の里親友の会
講演タイトルと演者:
1.カムチャツカにおけるヒシクイ・オオヒシクイの標識調査と保護活動
演者:ニコライ・ゲラシモフ博士(ロシア科学アカデミーカムチャツカ支部
・生態学自然管理研究所)
参照: 第2回オオヒシクイ会議における講演要旨
2.ロシア極東部におけるガン類の調査、およびその主な生息地の現状
演者:アレクサンダー・アンドレーエフ博士(ロシア科学アカデミー・北方生物
諸問題研究所鳥類学室長)
参照: 第2回オオヒシクイ会議における講演要旨
進行・通訳:池内俊雄氏(日本雁を保護する会・雁の里親友の会)
於;鴨池観察館 2004年4月4日撮影
左 ニコライ・ゲラシモフ氏
中 池内俊雄氏
右 アレクサンダー・アンドレエフ氏
演者紹介
■ニコライ・ゲラシモフ博士(ロシア科学アカデミー・カムチャツカ生態研究所)
ロシア、カムチャツカ半島で幅広く鳥類の研究を行う。日本雁を保護する会とのヒシ
クイの二つの亜種の渡りを巡る調査や、仙台市八木山動物公園と連携したシジュウカ
ラガン回復計画で中心的な役割を果たす。鴨池に飛来するヒシクイに標識をしたご本
人。
■アレクサンダー・アンドレーエフ博士(ロシア科学アカデミー・北方生物諸問題研
究所鳥類学室長)
ロシア科学アカデミー北方問題研究所(ロシア・マガダン)で鳥類学研究室長とし
て、ガン類、ライチョウ類など幅広く研究をしている。日本との関係では、マガンの
渡りや繁殖地に関する調査や、マガンを仮親とするハクガン回復プロジェクトで大き
な役割を果たし、そのうちのハクガン1羽が1996年冬から1998年冬まで鴨池
で越冬した。
問い合わせ先 田尻浩伸
(財団法人日本野鳥の会サンクチュアリ室)
〒922-0564
加賀市片野町子2-1 加賀市鴨池観察館
TEL:
0761-72-2200 FAX: 0761-72-2935
加賀市鴨池観察館のホームページ→
http://park15.wakwak.com/~kamoike/
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関連情報4 北海道苫小牧市ウトナイ湖サンクチュアリー
ネーチャーセンターにて、4月4日夜 「オオヒシクイのお話し会」が
あり、北海道まで行ったマガダンの北方諸問題研究所の研究者(イーゴリ
・ダラゴイ氏ら)も含め、カムチャツカのVTRを見たり、ヒシクイの二つの
亜種について話しあう会がありました。
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関連情報5
渡り鳥についてのテレビ番組の紹介
(WOWOWに流れていました)
総監督 ジャック・ペラン 『WATARIDORI』
映画に収まりきらなかったドラマのシリーズ
WATARIDORI TVシリーズ 「春」
WATARIDORI TVシリーズ 「夏」
WATARIDORI TVシリーズ 「秋」
WATARIDORI TVシリーズ 「冬」
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関連情報6
西本願寺書院『雁の間』
龍谷大と深い関係のある西本願寺(浄土真宗本願寺派)は世界文化遺産にも登録され
ており、多くの国宝や重要文化財があります。この中の書院にある『雁の間』には、
雁をテーマにした襖絵や欄間があり、塒となっている沼地から飛び立ち、水田の
刈り跡で採食するマガンやハクガンの家族、満月を背景の落雁、塒となっている沼地
へ戻る一日が描かれています。 書院には、コウノトリの欄間・ツル類の襖絵のある
鴻の間や、雀の間など、桃山時代の豊かな自然観を反映した文化財が数多くありま
す。 4月1日午前中にこの書院にロシア極東の鳥類学者を案内しました。
書院拝観には予約が必要です。予約や申し込み状況は西本願寺のホームページ
http://www.hongwanji.or.jp/ の、書院拝観の項目をご覧下さい。
西本願寺飛雲閣の前でロシア鳥類学者一行と龍谷大関係者
2004年4月1日撮影
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2014年5月30日改定版(2002年資料を追加)
関連リンクサイト
KYOKUTOBIRDSTOUR
極東鳥類探鳥旅行計画(近未来編)
鳥類のホットスポットやラムサール条約湿地を訪問する。
大阪→釜山までフェリー→鉄道→ウラジオストクから境港へフェリーのコース。
趣旨 2018年4月27日の驚きの南北会談の内容がまともに進むとすれば、
このようなツアーの実現性がある。
釜山までのフェリーに関する情報
大阪→釜山 釜山からの鉄道情報
北朝鮮へのつながる可能性のある鉄道 京義線
北朝鮮からロシアのウラジオストクへの鉄道情報
ウラジオストクから境港へのフェリー情報
その途上にある鳥類のホットスポットやラムサール条約湿地に関する情報
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2018年8月29日〜
ビキン川のシマフクロウをめぐっての解説
ビキン川は行ったことがないが、以下の本の翻訳出版にかかわったので前から気にしていた。
けっこういろいろな動きがあることがわかってきたので、少しの解説とリンク先を書いておきたい。
極東の鳥類にかかわる
ユーリー・B・プキンスキー著千村裕子訳「ビキン川にシマフクロウを追って アムールの自然史」
平凡社 1989年出版。 原著は1975年に出版された。原題は「タイガのビキン川に沿って シマフクロウを追う」
原著
Yury B Pukinskii
http://booknigi.ru/pukinskiy-yu-b-po-taezhnoy-reke-bikin/
この本との出会いと翻訳過程。1982年に私はモスクワ大学で開催された
第18回国際鳥類学会議(IOC)に参加した。その時の参加の様子は以下の
鳥学通信(三人目の記事)に書いている。
http://ornithology.jp/katsudo/Letter/no41/OL41.html
また以下の鳥学通信でも触れている(嶋田さんのコクガンの記事の次)
http://ornithology.jp/katsudo/Letter/no43/OL43.html
ここにも書いているように、出版されたばかりの「Birds of Japan」を持っている
と多くのロシアの研究者から出版物の交換を持ちかけられた。つぎつぎ
申しでがあるので「Pen Friend」でなく「Book Friend」と呼んでいた。私が
相手をするには多すぎるので、帰国したら「Book Friend」を見つけてあげる
と約束した若手ロシア人研究者と、宮城にするMさんとの間で交流がはじまり
送ってきたのが、プキンスキーさんのこの本だった。
またモスクワからの帰りに、東欧旅行から戻る途中の京都産大ロシア語学科
の学生だった千村裕子さんと出会った。
彼女にプキンスキーの本の翻訳を勧め、一部を訳してもらうととても面白い
ので、T社が出版に乗り気になり千村さんは全部の翻訳を済ませた。
しかしT社からは出版できなくなって困ってしまった。
平凡社の方に出会って原稿を見せたら、中味はすばらしいのですんなりと
出版にこぎつけた。
千村さんは、その後も鳥類関係の翻訳や通訳で活躍されている。
さて、ビキン川周辺には道路も通り、森林開発も迫っているといったニュースも
聞いていたが、最近になって、さまざまな保護活動が進んでいるとの
ニュースに接したので、リンクしておきたい。
野口栄一郎さんの森林伐採についてのレポート これは2011年より前のようだ
野口栄一郎さんの講演レジメ 2017年
菅野正巳さんの人生を変えた一冊の本は「ビキン川にシマフクロウを追って」。
テレビ業界から北海道移住へ
ビキン川のほとりで―沿海州ウデヘ人の少年時代 単行本 ? 2001/7
アレクサンドル・カンチュガ (著), 津曲 敏郎 (翻訳)
北海道大学図書刊行会
増補改訳 ビキン川のほとりで: 沿海州ウデヘ人の少年時代
(ソフトカバー) ? 2014/4/16
A.カンチュガ (著), 津曲敏郎 (翻訳)
北海道大学出版会
「ビキン川にシマフクロウを追って」にでてくるのはニコライ・ポクラ・ガンチュガ
息子はルスラン。アレクサンドル・ガンチュガは親戚だろうか。